湿った布で冷やす!天然の保冷サバイバル術
クーラーボックスがない時の「気化熱」活用ガイド
KEEP COOL
Evaporation Technology
ブッシュクラフトやバックパッキングでは、荷物の軽量化が優先され、重いクーラーボックスを持ち歩くことは稀です。しかし、5月の強い日差しの下、生ぬるい水を飲むのは苦行に近いものがあります。そこで活用したいのが、人類最古の冷却知恵**「気化熱によるボトル保冷」**です。
やり方は驚くほど簡単
タオルや綿の靴下で包む
ペットボトルや水筒を、吸水性の良い布(綿100%の靴下が最適)で隙間なく包みます。
布を水でビショビショにする
川の水でも水道水でも構いません。布全体が水を滴らせるほど濡らしてください。
「でも、濡らしたら逆に温まらない?」
答えは「NO」です。
濡れた布が「風」に当たると、水分が蒸発します。その際、ボトルの中の熱を奪い去ってくれるため、日向に置いておくよりもはるかに低い温度を維持できます。
冷却効果を最大化する「風」のマネジメント
この手法の生命線は、日光ではなく**「風」**です。
● ザックの外側に吊るす
移動中はザックの中にしまわず、カラビナ等で外側の風が当たる場所に吊るしましょう。歩くことで発生する相対的な風が、蒸発を加速させます。
● 常に「湿り気」を維持する
布が完全に乾いてしまうと断熱材に変わってしまい、逆に温まる原因になります。こまめに濡らし直すか、ボトルのキャップ付近に小さな穴をあけた予備ボトルを配置して、ポタポタと水分を供給し続けるのが上級者の技です。
EXPERIMENT RESULT
外気温30度の直射日光下で行った実験では、放置したボトルが38度まで上昇したのに対し、湿った靴下で包み風に当てたボトルは**22度前後**を数時間にわたってキープしました。キンキンに冷えるわけではありませんが、「美味しく飲める温度」を維持するには十分な効果です。
まとめ
電気も化学物質も使わない、究極にエコロジカルな保冷術。5月のキャンプやハイキングで、ぜひ「片方の靴下」を保冷用として活用してみてください。自然の摂理を利用するブッシュクラフトの楽しさを、一口の冷たい水が教えてくれるはずです。
