20kgの水を「羽」のように運ぶ技術
断水サバイバルで最も過酷な「運搬」をハックする
Logistics Optimization
Distance vs Energy Conservation
5月の連休明け、不意の災害で断水が発生したとします。給水車から配られる水は、通常1人あたり3リットル。4人家族なら一度に12kg以上の重量物となります。これを手提げ袋で運ぶのは、握力と腰を破壊する行為です。サバイバーにとって、エネルギーの浪費は判断力の欠如に直結します。**「背負う」**ことを基本とした効率的な運搬術を身につけましょう。
1. バックパックの再定義:給水袋を「核」にする
ただリュックに入れるだけでは、水が中で暴れてバランスを崩します。以下のパッキングが鉄則です。
● 上部に配置: 重心はできるだけ背中の高い位置(肩甲骨の間)に来るようにパッキング。下の方に入れると後ろに引っ張られ、余計な体力を使います。
● バスタオルで固定: 給水袋とリュックの隙間にバスタオルや衣類を詰め、水が左右に揺れないように「デッドスペース」をゼロにします。
● 胸ベルトと腰ベルト: これらを締めることで、荷重を肩だけでなく骨盤に分散させます。これだけで体感重量が3割変わります。
2. 自作キャリア:キャリーバッグとパラコードの融合
リュックがない、あるいは重すぎて背負えない場合の最終手段。
- ● ショッピングカートの転用: キャリーバッグのフレーム部分に給水ポリタンクを載せ、パラコードで「クモの巣状」に固定します。
- ● 段ボールソリ(短距離用): 段ボールの上に水を載せ、紐で引っ張ります。摩擦抵抗はありますが、腕の筋肉を温存できます。
Survival Check: 持ち手には「タオル」を巻け
ポリタンクやビニール製の給水袋の持ち手は非常に細く、食い込みます。たとえ短い距離でも、タオルを何重にも巻きつけることで面圧を分散させてください。手の痛みに意識を奪われることは、周囲の危険(路面の亀裂や障害物)への察知能力を低下させます。
Movement is Survival Cost.
5月の爽やかな季節であっても、水運びは汗をかき、脱水を引き起こします。運んでいる最中にも、その水を一口飲む権利がある。自分を大切にすることが、家族を守る第一歩です。
