マダニ:森に潜む「致死性」の吸血鬼
噛まれてから後悔しないための、除去と予防の鉄則
Tick Survival Guide
Knowledge that saves lives in the brush
マダニは、ライム病や日本紅斑熱(SFTS)など、時に死に至る重篤な感染症を媒介します。5月はマダニの活動がピークを迎える時期で、笹原や山林を歩くブッシュクラフターにとって最大の敵と言っても過言ではありません。**「たかが虫」という油断が、一生残る後遺症を招く**ことを理解しましょう。
禁忌:絶対に「自分で無理やり引き抜かない」
なぜピンセットで抜いてはいけないのか?
- ●頭が残る: マダニの口器は逆トゲ構造になっており、無理に引くと頭部(口)が皮膚の中に残り、化膿や異物反応の原因になります。
- ●毒の注入: 無理に体を潰すと、マダニの体内にある病原菌があなたの体内に一気に逆流し、感染リスクが跳ね上がります。
**【基本戦略】** 皮膚科で局部麻酔をして「皮膚ごと切除」または「専用器具で慎重に除去」するのが医学的な正解です。
野外での「防御」プロトコル
1. 服装
長袖・長ズボンは必須。さらに、ズボンの裾を**靴下の中に入れる**のが鉄則です。這い上がってくるマダニを物理的にブロッキングします。
2. 色彩
**明るい色の服**を着用してください。黒や迷彩ではなく白やベージュを選ぶことで、付着したマダニ(数ミリ)を早期発見できます。
3. 忌避剤
ディート(DEET)またはイカリジン濃度の高い虫除けを、服の上からだけでなく「肌と服の境界」に念入りに噴霧します。
Survival Check: 帰宅後の儀式
山から帰ったら、玄関先で服を脱ぎ、即座に粘着クリーナー(コロコロ)で全身をチェックしてください。その後、**すぐに熱いシャワーを浴びます**。マダニが吸血を開始するまでには数時間から1日程度の「彷徨いタイム」があるため、この間の発見が生存の分かれ目となります。
もし発熱したら
マダニに噛まれた後、数日から2週間以内に「発熱」「発疹」「倦怠感」が出た場合は、迷わず医療機関へ行き、**「いつ、どこの山へ行ったか」**を明確に伝えてください。
