海水を「命の水」へ:太陽光蒸留
5月の強い日差しは、最強の「浄水エネルギー」である
SEA
Solar Desalination
Phase Transition Logistics
「水に囲まれているのに、一滴も飲めない」。海辺で遭難・被災したサバイバーを襲う最大の皮肉です。海水をそのまま飲めば、高い塩分濃度により体内の水分がさらに奪われ、数時間で死に至ります。しかし、5月の強力な「太陽光」があれば、物理学の力で海水を**「最高純度の飲料水」**に変えることが可能です。
ローテク・デバイス:ペットボトル蒸留器
【必要なもの】大きいペットボトル(2L)、小さいカップ、レジャーシート(またはビニール)
1. セットアップ:地面に穴を掘り、底に海水を数センチ入れます。その中心に、海面に触れないように「空のコップ」をセットします。
2. カバー:穴全体をビニール(レジャーシート)で覆い、周囲を砂で密閉します。ビニールの中心(コップの真上)に小さな石を置き、ビニールが逆円錐状になるようにしませす。
3. 収穫:太陽熱で海水が蒸発し、成分(塩)を地上に残したまま水蒸気が上昇します。ビニール内側で結露した「純水」が、中心の重しへ向かって流れ落ち、下のコップへと滴り落ちます。
Survival Facts:蒸留水の「効率と盲点」
● 効率:5月の晴天で、1平方メートルの装置から1日に集められるのは約500ml〜1L程度。生き残るための「最低限」です。複数の装置を並列稼働させるのがセオリーです。
● ミネラル:蒸留水はミネラルを全く含みません。長期的にこれだけを飲むと、前回の記事(雪解け水)同様に浸透圧のリスクが出ます。可能であれば極少量の海水を混ぜてミネラル調整を行います。
Survival Point: 夜間の蒸留
太陽がない夜間でも、地面の予熱を利用して少量の蒸留は継続します。5月は日中と夜間の温度差が大きいため、結露が起こりやすく、効率的な水分確保が期待できます。装置を壊さず、24時間放置するのが正解です。
Physics is Your Last Lifeline.
目の前に広がる海を「障害」と見るか「貯水槽」と見るか。その視点の転換こそが、サバイバルの第一歩です。5月の光を、水に変えて生き残れ。
