Energy Security

ポータブル電源の「梅雨」対策

見落とされがちな「湿気」という静かなる破壊者

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Energy Preservation

Battling Humidity-Induced Discharge

停電時の救世主、ポータブル電源。しかし、5月から6月の高湿度環境に放置していると、内部の基板で結露が発生し、ショートによる発火や修復不可能な故障を招くことがあります。また、湿気は電気抵抗を変化させ、リチウムイオン電池の「自己放電」を加速させる要因にもなります。備えたはずの電源が、いざという時に空っぽ…という事態を防ぐための管理術を解説します。

湿気から回路を守る保管条件

● 「床置き」の禁止

湿気は重く、床付近に滞留します。また、梅雨時期の床下からの湿気が底面に結露を作りやすいため、必ず棚(特に通気性の良いスチールラック等)の中段以上に配置してください。

● 「密閉バッグ」の罠

防水のために完全密閉のバッグに入れるのは、実は危険です。内部で温度変化があった際に逃げ場のない湿気が結露となり、基板を濡らします。布製のカバーや、通気性のあるケースを選びましょう。

Survival Practice: 月に一度の「空回し」と「充電」

5月の点検時には、ただ残量を見るだけでなく、実際に電力を消費させて「熱」を発生させることが、内部乾燥に繋がります。

  • 1. AC出力をONにし、スマホの充電等で数分間稼働させる(内部冷却ファンが回るのが理想)。
  • 2. 残量が60〜80%になるように調整して保管する(満充電での長期保管は劣化を招く)。
  • 3. 端子部分(USBポート等)を乾いた綿棒で掃除し、わずかなサビや埃を除去する。

Critical Check: 膨張(膨らみ)はないか?

梅雨の湿気と温度上昇が引き金となり、劣化したバッテリーがガスを発生させてケースが膨らむことがあります。もし少しでも異常を感じたら、使用を中止し、即座にメーカーへ問い合わせてください。5月は、その「サイン」を見逃さないための季節です。

Power for the Peak

災害はあなたの都合を待ってくれません。「使えるのが当たり前」を維持する繊細な管理こそが、テクノロジーに依存する現代サバイバーの義務です。