熊を驚かせるな:音と気配のサバイバル心理戦
「遭遇しないこと」が唯一の必勝法である
Bear Avoidance
Respect the territory, Signal your presence
5月、冬眠から目覚めた熊は、山菜や獲物を求めて低山まで降りてきます。熊は本来臆病で、人間を避けようとする性質がありますが、**「突然のバッタリ遭遇」**をするとパニックになり、防御的な攻撃(ひっかき、噛みつき)を仕掛けてきます。これを防ぐためには、熊に「私がここにいますよ」と事前に知らせる配慮が必要です。
音によるアピールの「使い分け」
熊鈴(継続的アピール)
歩くたびに鳴る鈴は、広範囲に自分の居場所を知らせます。ただし、沢の音や強風の中ではかき消されることも。高音の鈴を複数個持つのが有効です。
ホイッスル・声出し(断続的アピール)
見通しの悪い曲がり角、藪が深い場所、風下に向かうときなどは、意識的に「ホイッスル」を鳴らすか、「ホーイ!」と大きな声を出し、先手を打ちます。
地形を読む:熊が好む「デッドスペース」を避ける
● 沢沿いの逆風
水音が大きく、人間側の足音や鈴の音が熊に届きません。また、風下に向かって歩いていると、熊も人間の匂いを感じ取れません。このような場所では、視覚的な確認をより頻繁に行いましょう。
● 尾根の「肩」や凹地
風が遮られ、熊が昼寝や休息を取っていることが多い場所です。静かに歩きすぎると、至近距離でバッタリ出遭うリスクが高まります。
Encounter Check: 出遭ってしまったら
もし至近距離(10m以内)で遭遇してしまったら、**「決して走って逃げない」**。獲物と見なされ、時速40kmを超えるスピードで追跡されます。
- 1. 目を逸らさず、ゆっくりと、しかし確実に後退する。
- 2. 持ち物を置いて気を引く(※食べ物は厳禁、人間に餌を期待させるようになるため)。
- 3. クマ撃退スプレー(熊用催涙スプレー)をホルダーから出し、即座に発射の準備。
- 4. 攻撃されたら、地面にうつ伏せになり、両手で首の後ろ(急所)をガードする「防御姿勢」を取る。
森は彼らの家である
一時の不注意が、自分だけでなくその山の熊を「駆除」の対象に追い込むことにも繋がります。音を奏で、気配を配ることは、自然を愛するサバイバーとしての最低限の礼儀です。
