竹林の「生命維持装置」:竹水の採取
5月の満月の夜、竹は100リットルの水を吸い上げる
Phyllostachys Water
Mineral-Rich Forest Sap Extraction
5月の竹林。1日に1メートル以上も成長する驚異の生命力。その原動力は、地下から吸い上げられる膨大な水分にあります。サバイバルやブッシュクラフトの文脈において、竹は建物や道具の素材であると同時に、**「天然の給水塔」**でもあります。加工も濾過も必要ない、無菌状態の水を森から直接いただく方法を解説します。
「竹水」が採れるのは今だけ
竹水が最も豊富かつ安全に採れるのは、春から初夏にかけての成長期です。
● タイミングの選定
雨が降った翌日や、特に**「満月」**の前後は、竹が水を吸い上げる圧(根圧)が最高潮に達します。この時期なら、一晩で500ml〜1Lの採取が可能です。● 種類の見極め
太い「孟宗竹(モウソウチク)」が効率的です。また、成長しきった古い竹よりも、その年に生えた「1年目」の竹の方が水分量は圧倒的に多いです。採取のプロトコル:「叩く」と「挿す」
- 1. 音で探す: 鉈の背などで竹を叩き、鈍い音がする(水が詰まっている)節を探します。
- 2. 穴をあける: 地面から1メートルほどの高さの節の少し上に、キリやドリルの刃で斜め下向きに小さな穴をあけます。
- 3. ストローを挿す: あけた穴に細い竹の枝やシリコンチューブを挿し、もう片方をペットボトルに導きます。
- 4. 一晩待つ: 夕方にセットすれば、翌朝には澄んだ竹水が溜まっています。
※サバイバーの心得:穴は必ず埋める
採取が終わったら、あけた穴に木の枝を削った栓をしたり、粘土で塞いだりしてください。そのままにしておくと竹が弱り、枯れてしまいます。森の恵みをいただくなら、その維持も私たちの責任です。
Drink the Energy of Growth.
竹水はミネラルだけでなく、アミノ酸やポリフェノールを含み、身体の巡りを整えます。5月の山歩き、自分の力で「水」を採り出した時、あなたは森の一部になります。
