Wild Cuisine / Spring Feast
「春」を、
鍋に閉じ込めろ。
焚き火パエリア:山菜と川魚のシンフォニー
The Gastronomy of Early Spring Foraging
The Vision / 胃袋を満たすのは栄養だけではない
野外での食事、それは過酷なサバイバルにおいて精神を繋ぎ止める最大の『楽しみ』です。 単なるタンパク質の摂取ではなく、彩りと香りを追求する。 春の苦味を持つタラの芽やワラビ、そして清流の女王・アマゴ。 これらを一つの鍋で炊き上げるパエリアは、あなたがこの季節、この森を選んだことへの最高の報酬になります。
Protocol / 焚き火パエリアの火加減と演出
1
「下地」:炽火(おきび)による安定加熱
パエリアに炎は不要です。薪をしっかり燃やし、安定した熱を放つ熾火(おきび)の上で調理を開始します。これにより米の芯まで熱が通り、底には芳ばしい『おこげ(ソカラ)』が均一に形成されます。
2
「具材」:山菜の苦味と魚の脂の融合
タラの芽、フキノトウは最後に乗せることで香りと食感を残します。川魚はあらかじめ皮目を焚き火で炙り、香ばしさをプラス。それらのエキスがサフランライスの深部にまで染み込み、多層的な旨味を生み出します。
3
「休ませ」:蒸らしによる完成
水分が飛んだら、鍋を火から下ろし、ウールブランケット等で包んで10分間蒸らします。この『余熱の魔法』が、米の一粒一粒を立たせ、極上の食感へと昇華させます。蓋を開けた瞬間の春の香りを、独り占めする贅沢。
