Leather Work / Gear Aesthetics
「無機質」を、
有機で包み込め。
OD缶レザーカバーDIY:ウェットフォーミングによる立体成型術
The Organic Engineering of Industrial Vessels
The Craft / 缶を『型』として利用する贅沢
OD缶(アウトドア用ガス缶)の、あの独特な曲線を美しく再現するために、複雑な型紙は必要ありません。 革の可塑性を利用した『ウェットフォーミング』は、素材そのものを型として形状を写し取る、最も合理的で原始的な成型法です。 乾燥とともに革が硬まり、缶をガッチリとホールドする。 それは、機能と美学が交差する瞬間の完結です。
Protocol / 水と熱による立体成型の工程
1
「浸水」:繊維を限界まで緩める
3mm程度の厚手のタンニン鞣し革を、ぬるま湯に30分ほど完全に浸します。革がコンニャクのように柔らかくなれば準備完了。この水分が抜ける過程で、革は『現在の形状』を永久に記憶します。
2
「圧着」:缶のカーブを写し取る
濡れた革をOD缶に被せ、指やヘラを使って中心から外側に、空気を抜くように押しつけます。缶のトップ部分の凹凸が革の表面に浮き出てくるまで。この『水絞り』が、吸い付くようなフィット感を生む核心です。
3
「乾燥と収縮」:フィット感の完成
輪ゴムやクランプで固定したまま、24時間以上陰干しします。水分が抜けるとともに革が収縮し、缶の形状にジャストサイズで固まります。最後に余分な箇所を裁断し、穴を開けて縫い合わせれば、唯一無二のカスタムカバーの完成です。
