Field Medicine / Splinting Technique
「痛み」を、
構造で封じ込めろ。
即席添え木による固定術:野外救急のタクティカル・プロトコル
The Mechanical Stabilization of Skeletal Trauma
The Strategy / 添え木は『仮の骨』である
骨折や重度の捻挫において、最大の敵は「患部の動き」です。 動くたびに周囲の組織が傷つき、炎症が悪化、激痛が意識を遠のかせます。 周囲に落ちている木の枝、ストック、あるいはまるめた新聞紙。 それらをバンダナやパラコードで緊結し、外部から『剛性』を付与すること。 医学的知識とブッシュクラフト的工夫が融合する、極限のケア・スキルを習得せよ。
Protocol / 添え木固定の三原則
1
「二関節固定」:動きを根本から断つ
【重要】損傷部位を挟む『上下二つの関節』を同時に固定します。例えば足首なら、膝から足の裏までを長い枝で固定。これにより、足首そのものの回転や屈曲を物理的に不可能にします。
2
「パッティング」:軟組織の保護
硬い枝を直接肌に当ててはいけません。タオル、予備の服、あるいは苔(こけ)などをクッション材として挟みます。特に骨が突出している部分は圧迫痛が生じやすいため、厚めに保護を行います。
3
「血流確認」:緊結の加減とモニター
バンダナをきつく締めすぎると、末端の血流が止まり壊死(えし)のリスクが生じます。固定後、指先を強く押し、色がサッと戻るかを確認。また、心臓より高い位置に患部を保持し、腫れを最小限に抑える姿勢を導入せよ。
