Traditional Gear / Canvas Hardening

「布」を、
鎧(アーマー)に変えろ。
軍幕の撥水加工:パラフィンワックス・コーティングの手順

The Wax-Impregnated Shield Protocol

The Ritual / 春の嵐、キャンバスは呼吸する

ポリエステルにはない、火の粉に強く耐久性の高いコットン素材。 しかし、その弱点は「水」です。 市販の撥水スプレーでは物足りない。 パラフィンワックスを生地の深部まで含浸させることで、独特のゴワつきと重量感を与え、水滴をクリスタルのように弾く「最強のキャンバス」が完成します。 使い込むほどにチョークマーク(白い跡)が刻まれるその姿は、あなたの野営の歴史そのものです。

Protocol / パラフィン含浸の三段階

1

「摩擦」:ワックスを力強く擦り込む

棒状のパラフィンワックスをキャンバスの表面に直接擦り付けます。特に縫い目や折り目、力がかかる部分は念入りに。真っ白になるまで塗り込むことで、均一な防御層を形成する準備が整います。

2

「溶融」:ヒートガンによる熱浸透

【重要】ヒートガンやヘアドライヤーの熱を当て、白いワックスを溶かして生地に染み込ませます。色がサッと濃く変わる瞬間こそが、ワックスが繊維の奥まで到達した証。ムラが出ないよう、ゆっくりと熱を移動させます。

3

「エージング」:風に晒して馴染ませる

加工直後はベタつきがありますが、風通しの良い場所に数日間吊るしておくことで、ワックスが安定し、独特のマットな質感に変化します。これにより、雨を弾きつつ、通気性も確保された奇跡のバランスが生まれます。

Cotton is timeless, but water is relentless.
Wax the canvas, brave the storm.