Survival Swimming

静寂の浮揚:Look and Float

泳ぐことをやめたとき、あなたは救われる

Uite-Matsu

Essential Buoyancy Control

「衣類を脱いではいけない」。水難時の定石です。衣服に含まれる空気、そして靴の浮力(特にスニーカー)は、あなたを水面に繋ぎ止める貴重な「パーツ」になります。

The Technique: Look and Float の全技法

1. あごを出し、空を見る

視線を真上、あるいは少し後ろに送ります。頭を沈めることで、物理的に体の他部位(口と鼻)が浮き上がります。

2. 両手を広げ、肺に空気を溜める

肺は人体最大の「浮き袋」です。一度に全部吐き出さず、常に空気が入っている状態を維持する「浅く速い呼吸(サバイバル・ブリージング)」を意識します。

3. 靴を浮力として使う

現代の靴の多くは空気を含んでおり、水中で足を軽く動かすだけで、下半身を持ち上げる助けになります。

Psychological Calm: 無駄な抵抗の停止

水中で腕を振り回す行為は、自らの浮力バランスを崩し、疲労を加速させ、死を早めるだけです。

「水はあなたを助けようとしている。あなたが暴れない限りは」。 耳まで水に浸かる恐怖を拒絶せず、自分が水の一部になったような感覚で、ただ救助者が視界に入るのを待ちます。「浮いて待つ(Uite-Matsu)」は、日本が生んだ世界に誇れる救命教育のキーワードです。

Essential Stock: 合羽やリュックも浮き袋になる

もしレインウェアを着ているなら、裾をズボンの中に入れ、ウエストをベルトで締めれば、内部の空気が最高のライフジャケットになります。また、空のリュックサックを前に抱えるだけでも、浮揚能力は飛躍的に向上します。

Surrender to Buoyancy. Conquer the Fear.

泳ぎを知らなくても、物理を知れば生き残れる。水面は、あなたの味方だ。