白煙の正体:薪の「水分」管理
煙はエネルギーの損失。無色透明な炎を目指せ
Combustion Dynamics
Thermal Efficiency Logistics
焚き火の煙が目にしみる、服に強烈な匂いがつく。これらはすべて「未燃焼ガス」と「水蒸気」が混ざったものです。雨天サバイバルでの焚き火は、単なる熱源ではなく、いかに煙を出さずに隠密に(あるいは快適に)火を維持するかのゲームです。
Mechanism: なぜ「白い」のか?
薪を加熱すると、まず内部の水分が蒸発して白い「湯気」になります。
- ● 100℃の壁: 水が残っている間、薪の温度は100℃から上がりません。つまり、燃焼に必要な高温(250℃以上)に達するまで時間がかかり、その間ずっと煙が出続けます。
- ● 不完全燃焼のサイン: 白い煙が大量に出ている時は、熱エネルギーがすべて「水の蒸発」に奪われています。
Tactic: 「熱のサンドイッチ」配置
次に使う濡れた薪を、今燃えている火の側に置くのは基本。さらに一歩踏み込みます。
「燃えている火の上に、濡れた薪で『屋根』を作る」。 直接火につけず、わずかな隙間を開けて上に置くことで、立ち上がる熱気(排熱)を100%利用して薪を強制乾燥させます。薪が「シュー」と音を立てて水が吹き出してきたら、それが投入のサインです。
Essential Tip: 木の「向き」を変えろ
薪の断面(年輪が見える部分)は、最も水分が蒸発しやすい場所です。この断面を火に、あるいは熱い空気の通り道に向けて配置してください。表面の皮(樹皮)は水を逃がさないように設計されているため、皮を火に向けても乾燥は遅れます。
Heat is Precision Engineering.
煙を消せ。それはあなたが「自然の熱量」を完全に制御した証だ。
