【電源】ポータブル電源を雪の中に置くな!寒冷地での放電対策と「カイロ」による加温

リチウムイオン電池の「温度の壁」

災害時の頼れる味方、ポータブル電源ですが、その心臓部であるリチウムイオン電池には明確な動作温度範囲があります。 一般的に、放電(使用)はマイナス10℃〜20℃程度まで可能ですが、充電は0℃以上でないと保護回路が働いて停止する機種がほとんどです。 また、低温下では内部抵抗が増大し、満充電でもすぐに「残量ゼロ」と表示されたり、本来使えるはずの容量の6〜7割しか使えなかったりします。

寒冷地での運用ルール

1. 地面に直置きしない

コンクリートや雪の上は強烈に熱を奪います。必ず断熱材(すのこ、段ボール、アルミマット、銀マットなど)を敷き、その上に置くようにします「底冷え」を防ぐだけで、バッテリーの持ちは全然違います。

2. 断熱ボックス・カバーの使用

専用のケースや、クーラーボックス(発泡スチロール箱)に入れて運用します。ただし、使用中(AC出力時など)はインバーターが発熱するため、完全に密閉すると過熱する恐れがあります。 排気口(ファン)の部分だけは塞がないように注意が必要です。

カイロを使った加温テクニック

どうしても低温で動かない時や、ソーラーパネルで充電したいのに気温が0℃以下の時は、外部から温める必要があります。

  • 貼るカイロの活用: バッテリーセルが入っている付近(筐体の側面や底面など)に、タオル越しに使い捨てカイロを貼ります。直接貼ると局所的に熱くなりすぎるため、必ず布を一枚挟んでください。
  • 保温バック+湯たんぽ: 保冷バッグの中にポータブル電源を入れ、隣に湯たんぽを置きます。じんわりと全体を温めることができます。

※注意:ストーブの前など、高温になる場所での加温は厳禁です。バッテリーの異常発熱・発火の原因になります。あくまで「常温(10℃〜25℃)」を目指して保温してください。

ソーラー充電の落とし穴

冬は日照時間が短い上に、パネル自体が冷え切っていると発電効率が悪くなることがあります(※パネル特性によります)。 また、先述の通り、バッテリー本体が0℃以下だと、いくらパネルが発電しても「充電受け入れ」を拒否します。 冬のソーラー充電は、「パネルは外(日光)、バッテリー本体は室内(暖かい場所)」に設置できるよう、長めの延長ケーブルを用意しておくのが正解です。

まとめ

ポータブル電源は精密機械であり、寒がりです。「寒くて動かない」を防ぐために、人間と同じように「服(カバー・断熱材)」を着せ、「カイロ」で温めてあげてください。 冬の停電時、最後のライフラインとなる電気を守りましょう。