極寒下のパッキング:直射日光ではなく「電池の冷え」を恐れよ。電子機器の保温パッキング
電池は生鮮食品と同じ
リチウムイオン電池(スマホ、モバイルバッテリー)やアルカリ乾電池は、化学反応で電気を作っています。低温下ではこの化学反応が鈍り、見かけ上の容量が激減します。 0℃付近では本来の性能の半分以下、マイナス環境では数分で電源が落ちる(シャットダウン)ことも珍しくありません。 冬のサバイバルにおいて、電池は食料と同じくらいデリケートな管理が必要です。
ザックの外ポケットは「死の場所」
夏場は「出しやすさ」を優先してザックの上部(雨蓋)や外ポケットに入れますが、冬場はそこが最も冷える場所です。 冷気にさらされ続ける外ポケットに入れておくと、いざ使おうとした時に「バッテリー切れ」になっているリスクが高いです。
正しいパッキング位置:身体に近い「コア」
電子機器は冷やさないことが鉄則です。
- ミドルレイヤーのポケット: ジャケットの内ポケットや、ミドルレイヤー(フリースなど)のポケットに入れます。常に体温の恩恵を受けられる場所です。
- 背中のパッド側: ザックに入れる場合でも、一番背中に近い場所(背面パッド側)の中心部に入れます。自分の背中の熱が伝わりやすく、外気から遠い場所です。
- タオル・衣類で包む: 裸のまま入れず、タオルや着替えの衣類で包んで断熱します。「保温ケース」を自作するのも有効です(100均のクッションケースなど)。
使用時の注意点
スマホの充電は「温めてから」
冷え切ったスマホをモバイルバッテリーで急速充電しようとすると、バッテリーへの負荷が高く、最悪の場合故障や劣化を招きます。 充電する際は、まずスマホとバッテリーの両方を体温で人肌程度まで温めてからケーブルを繋ぎましょう。
リチウム乾電池という選択肢
もし重要機材(GPSやヘッドライト)が乾電池式なら、通常のアルカリ電池ではなく「リチウム乾電池」を使用することを強くお勧めします。 リチウム乾電池(例:Energizerなど)は低温に極めて強く、マイナス40℃でも動作保証されているものがあります。 高価ですが、冬の命綱として備蓄する価値は十分にあります。
まとめ
「寒くて電源が入らない」は、故障ではなく仕様です。温めれば復活することも多いですが、緊急時にそのタイムラグは命取りになります。 冬の電子機器は「道具」ではなく「体の一部」として、常に自分の熱を分け与える位置で携帯してください。
