Natural Hazard / Lightning Defense

「空」を、
戦術的に警戒せよ。
春の雷(はるがみなり)対策:稜線での『死のカウントダウン』を防ぐための避難経路選定と、雷撃をやり過ごすための低姿勢プロトコル

The Aesthetics of Atmospheric Defense

The Reality / 稜線は「避雷針」の集合体である

4月のポカポカ陽気が一変、冷たい風と共に空が黒ずむ。その数十分後、そこは雷の通り道になります。 遮るもののない稜線上で雷鳴を聞いた時、あなたはすでに詰み(チェックメイト)に近い状態にあります。 金属を捨てれば助かる、大きな木の下に入れば安全。 そんな「神話」を捨て、物理的な安全圏へ移動するための、冷徹なスピードと判断力が求められます。

Protocol / 落雷のリスクを最小化する緊急回避

1

「脱出」:高所と尖った場所から一刻も早く高度を下げる

雷鳴が聞こえたら山頂や尾根は死地です。即座に登山道を外れてでも斜面を下り、灌木帯(背の低い木々)の中へ潜り込みます。自分が周囲で『最も高い一点』にならないこと。この幾何学的な回避が、生存の第一条件です。

2

「姿勢」:ザックの上に座り、両足で地面に触れない

【重要】地面を流れる電気(側撃雷)を防ぐため、ザック(またはマット)を絶縁体としてその上にしゃがみます。耳を塞ぎ、踵を浮かせて両踵をくっつける姿勢。心臓に電気が流れる経路を遮断し、万が一の際の致命傷を回避(ミティゲーション)します。

3

「離隔」:樹木や柱から4メートル以上の距離を保つ

【鉄則】木の下は雨宿りには最適ですが、雷にとっては格好の標的です。木に落ちた電気が人間に飛び移る(側撃)を防ぐため、高いものからは必ず4メートル以上の距離(クリアランス)を確保。空間の真ん中に身を潜める勇気を持ってください。

The sky is an arena of power.
Know when to bow, know when to hide.