Footwear Audit / Gear Safety
「足元」の、
裏切りを許すな。
登山靴・加水分解チェック:シーズン開幕に向けたソールの『剥離リスク』診断と、緊急時のリペア・タクティクス
The Aesthetics of Structural Integrity
The Truth / ポリウレタンは、湿度で「溶ける」
多くの登山靴のクッション材に使われているポリウレタンは、使用回数に関係なく、製造から4.5年で寿命を迎える『時限爆弾』のような素材です。 昨シーズンは大丈夫だったという安心感は、山奥での悲劇の前兆。 ソールの剥がれは一歩一歩の衝撃で加速し、最後は完全に脱落します。 入山前に自走不能(AOG)の状態を防ぐための、厳格な検査(インスペクション)プロトコルを開始します。
Protocol / 登山靴の寿命診断と応急処置
1
「屈曲」:ソールを力一杯曲げて『白い粉』を探す
靴を両手で持ち、U字型に強く曲げます。ミッドソールに微細な亀裂(クラック)が入っていないか。劣化したウレタンからは、消しゴムのカスのような白い粉が出てきます。これが一つでも見つかれば、その靴の『戦場』への復帰は不可能です。
2
「剥離」:コインを使い隙間をこじ開けるストレステスト
【重要】ソールの継ぎ目にコインやマイナスドライバーの先を入れ、軽く力を加えます。少しでも浮きを感じたら、それは加水分解の最終段階。見た目の綺麗さに騙されず、物理的な『結合力(ボンディング)』の限界値を冷徹に見極めます。
3
「予備」:靴紐と結束バンドによる応急『固定』術
万が一、山行中にソールが剥がれたら…。靴底を一周するように靴紐や結束バンド、あるいは布粘着テープでぐるぐる巻きにします。これはあくまで『下山するためだけ』の一時的な処置。この事態を招く前に、道具を更新(アップグレード)するのが真の安全管理です。
